商店街を歩いていたら、いつもの八百屋が突然、駄菓子屋に変わっていた。中に入ると、店主は見たことのない老人で、商品棚にはびっしりと懐かしい駄菓子が並んでいた。ラムネ、ココアシガレット、チョコバット。値札も昭和の時代のままだった。 歩いていると、商店街全体が時間をさかのぼっているのに気づいた。隣の洋品店は映画館になり、その先の空きテナントには花屋が戻っていた。人通りも増えて、みんな古い服装をしていた。でも誰も違和感を感じていない。私だけが、現在と過去の重なりを感識しながら、ただ通りを歩き続けていた。