山道を歩いていた。足元は湿った土で、両側に背の高い樹が立っていた。進むにつれて道が狭くなり、やがて獣道のようになった。樹の根が露出していて、つまずきそうになった。林の奥から低い音が聞こえた。振り返ると、後ろに人影が見えた。距離は変わらないまま、ずっと後ろにいた。歩く速度を上げると、向こうも速くなった。山頂に近づくと、樹がなくなり、灰色の岩場が広がっていた。足を踏み出すと、岩が崩れた。後ろの人影は消えていた。