私は母の実家の縁側に座っていた。夏の午後で、麦茶が冷たい。でも飲もうとすると、グラスが少しずつ砂になっていく。焦らず見つめていると、砂の中から小さな貝殻が現れて、それが光り始めた。母が「もう帰ろうか」と声をかけるが、私は首を振っている。縁側の下は海になっていて、波の音がしている。でも海の匂いではなく、病院の消毒液の匂いがする。私は母の手を握ろうとするが、手が少し透けていて、掴めない。目覚める直前、私は「行ってきます」と誰かに言っていた。