駅の構内を歩いていると、どうしても見つけたい荷物があった。自分が預けたはずなのに、どこにも見当たらない。駅員に聞いても要領を得ない返事ばかり。焦りながら改札口や階段、ベンチの下までくまなく探し回った。人混みの中をかき分けて進むたびに、その荷物の形がだんだん曖昧になっていく。何が入っていたのか、なぜそんなに大事なのか、その理由さえ思い出せなくなった。それでも探し続けていた。 最近、仕事で提出期限を迫られているプロジェクトの資料があって、それが心のどこかで引っかかっていたのかもしれない。