最初は、広くて白い公衆トイレの中にいたんだけどさ、個室に入ったら鏡がないことに気づいて。あれ、おかしいなって思って周り見回したら、壁全部が鏡になってるわけ。自分の顔が何百個も映ってて、ちょっと焦った。途中で、その鏡の奥から手が出てくるんだよ。最初は怖かったんだけど、その手が自分と同じ形してることに気づいたら、逆に引き込まれたくなってさ。手を握ろうとしたら、今度は鏡の中の自分が笑ってるのが見えたわけ。その笑い方が、なんか優しかった。最後には鏡がぜんぶ消えて、トイレだけが真っ暗になって、でも怖くなくて。むしろ安心してた。目が覚めたんだけど、なんか自分の中に別の自分がいるのかもって思った。