駅前の商店街にいた。雨が降り続いていて、夜だった。ビニール傘を持たずにいた。店の前に立ち、ショーウィンドウを眺めていた。中に置いてある品物が欲しかった。何だったかは思い出せない。店員に声をかけようとしたが、声が出なかった。雨音がずっと聞こえていた。傘を持った人たちが次々と通り過ぎていった。私は店の前に立ったままだった。雨は止まなかった。商店街の灯りが濡れた地面に映っていた。買うことができないまま、その場にいた。