雨が止まない夜、駅のホームにいた。雨音は天井を叩き続けていて、その音が次第に大きくなっていく。周りに人はいなくて、自分だけが椅子に座っている。やがて線路の方から水が溢れ出してきた。でも怖くはなくて、むしろ静かに眺めていた。水位が上がっていくと、いつの間にか自分は立ち上がって、ホームの端を歩いていた。対面のホームが見えなくなるほど霧がかかっていて、雨音だけが世界全体を包んでいた。ふと気づくと、自分の足元に水は消えていて、ただ床が濡れているだけだった。電車は来なかった。夜明けもこなかった。