墓地にいた。石造りの墓標が幾列にも並んでいた。足元は湿った土で、靴が沈む感覚があった。墓地の奥から人影が近づいてくるのが見えた。顔は見えなかった。その人物が私の肩に手を置いた。触れられた瞬間、周囲の墓標がすべて反転して地面に埋まった。墓地全体が反転していく音がした。ざわざわという音。気づくと私は地面の下にいた。上を見ると墓標が逆さまに浮かんでいた。呼吸ができていた。土の中で呼吸ができていた。