駅の改札口にいた。乗車券を駅員に見せようとしたが、文字が全て歪んで見えた。数字も記号も意味をなさない。周囲の人間は皆、何事もなく通過していく。自分だけ改札の前で立ち止まっていた。駅員の口が動いているが、音は聞こえない。壁の案内表示も看板も、全て判読不可能な記号に変わっていた。焦りが募った。ポケットから別の券を取り出したが、それも同じだった。駅員が手を差し出してきた。受け取ると、掌に書かれた文字も読めなかった。その瞬間、駅全体が暗くなった。