昔住んでいた家が夢に出てきた。もう取り壊されているはずなのに、そこに好きだった人が立っていた。家の中は薄暗く、壁は剥がれかけていたが、その人は笑顔で「ここにいるよ」と言った。私は何度も家の周りを歩き回り、どこから入ればいいのか探していた。窓から中を覗くと、家具がまだ昔のままで、懐かしい匂いがした。その人に話しかけようとしても、声が出なかった。気づくと家全体が薄れていき、その人も一緒に消えていった。最後に残ったのは空の敷地と、かすかに聞こえる足音だけだった。