駅のホームにいた。夕方で、人通りはまばらだった。空は薄い灰色で、風が吹いていたが、雨は降っていない。駅員が何度も放送で「列車の運行に遅れが生じる可能性があります」と繰り返していた。私は誰かを待っていた気がするが、誰なのかは思い出せなかった。ベンチに座って空を眺めていると、対面の線路の向こう側に、いつもより緑が濃い雑木林が見えた。その林の奥から、何か大きな影が動いているのが分かった。でも怖くはなく、むしろ静寂の中で、何かが起きる前の間を感じていた。やがて列車が来たが、乗るべきか乗らないべきか判断がつかず、ホームに残ってしまった。 最近、仕事で大きなプロジェクトの結果待ちをしているから、この「決まる前の静けさ」がそのまま出てきたのかもしれない。